広い土地をお持ちの方から、こういうご相談をいただきます。
「坪単価を掛けた金額と、業者さんが言ってくる金額が、ぜんぜん違う」
これには、理由があります。
一定の広さを超えると、買う側が先に積む費用が増えるからです。

一宮市では、500平方メートルからです
市街化区域の中でも、一定の面積を超える土地に建物を建てるときは、開発の許可が要ります。
一宮市では、開発区域の面積が500平方メートル以上になると、許可が必要です。
面積の基準は市町村によって異なります。名古屋市など、市によって取り扱いが違います。お住まいの市町村の窓口でご確認ください。
許可が要る規模になると、買う側はこれを先に積みます
- 開発の手続きにかかる費用
- 道路を入れる費用 区画を割ると、中に道路が要ります。その分、売れる面積が減ります
- 造成の費用 田や畑だった土地は、ここがかかります
- 雨水をためて浸透させる施設の費用 新川流域にある土地は、これが加わります
これらの費用は、近くの成約事例には乗っていません。
事例はたいてい、すでに宅地になっている土地だからです。
ですから、坪単価をそのまま掛けた金額と、実際に買える金額が、合わなくなることがあります。
新川流域にある土地は、もうひとつ手続きがあります
新川流域では、500平方メートル以上の
「田畑などの締め固められていない土地に、建物を建てたり、駐車場などにしたりする行為」に、許可が要ります。
許可を受けるには、技術基準に従った雨水貯留浸透施設の設置が必要になります。
一宮市では、貴船・向山・富士・西成・丹陽町・千秋町の地区の一部または全域が、新川流域にあたります。
ただし、実際に対象となる区域は告示で細かく定められていて、同じ地区でも当たる場所と当たらない場所があります。地番でご確認ください。
この施設の費用も、近くの成約事例には乗っていません。

だから、買える会社が限られます
費用がかさむのに、坪単価は伸びない。
この規模を扱える会社は、限られます。
そして同じ会社の中でも、この計算ができる担当者は、さらに限られます。
- 開発の手続きを自社で進められるか
- 造成の見積を、どの下請けから取れるか
- 道路を入れたあと、何区画取れると見るか
- 雨水の施設を、どう設計するか
ここまで積んで、はじめて本当の金額が出ます。
査定書を受け取ったら、こう聞いてください
査定は、近くで成約した取引事例を並べて作ります。
ところが、この規模の土地を買う会社は、そこから先に開発の費用を積みます。
その費用は、取引事例のほうには乗っていません。
ですから、査定書を受け取ったら、二つ聞いてみてください。
- 「開発の費用を見込んだ金額ですか」
- 「道路を入れた場合、何区画で見ていますか」
この二つに答えが返ってくるかどうかで、その会社がどこまで見ているかが分かります。
田や畑が混じっている場合
地目が農地の場合は、所有権を移す前に手続きが要ります。
市街化区域の中なら届出、調整区域なら許可です。
そのうえで、500平方メートルを超える開発になると、開発の許可も要ります。
手続きが二つ重なります。
農地については農地・田畑の売却のページで詳しくご説明しています。
分けて売るか、一体で売るか
「広いから、分けて売るべきでは」というご相談もいただきます。
一概には言えません。
- 分けると、中に道路が要ることがあります
- 道路を入れると、売れる面積が減ります
- 逆に、一体のまま開発する会社に買ってもらったほうが、手元に残る額が多くなることもあります
当社は、両方の金額を並べてお出しします。
金額は案件ごとに異なります。現地を見ずに価格を申し上げることはいたしません。
まとめ
- 一宮市では500平方メートルから開発の許可が要る(市町村によって異なる)
- 許可が要る規模になると、買う側は道路・造成・雨水の施設まで先に積む
- その費用は、近くの取引事例には乗っていない
- だから、坪単価を掛けた金額と実際の金額が合わなくなる
- この計算ができる会社と担当者は、限られる
売ると決めていない段階でのご相談が、ほとんどです。
順番だけ、間違えないように。

