「境界がはっきりしていないんですが、売れますか」
ご相談いただけます。そのままの状態で構いません。
ただ、知っておいていただきたいことがあります。
ここは、時間がかかるところです。

なぜ時間がかかるのか
境界をはっきりさせるには、測量が要ります。
そして測量には、隣の土地の方との立ち会いが必要になることがあります。
ここで時間がかかるのは、測る作業そのものではありません。
- 隣の方の都合が合うまで待つ
- 隣が相続で名義が変わっていて、誰と話せばいいか分からない
- 隣の方が遠方にお住まいで、立ち会いに来られない
- 隣が法人で、担当者が決まるまで時間がかかる
- 道路に接している部分は、市町村との立ち会いになる
相手のある話なので、こちらの都合では進みません。
だから、売ると決めてから始めると、そこで止まります。
まず、いまの状態を確かめてください
測量が要るかどうかを決める前に、次を確かめます。
- 境界の杭や標が、いま現地にあるか コンクリートの杭、金属のプレート、鋲。あるかないかを見るだけです
- 測量図が手元にあるか 権利証や、購入したときの書類の中に入っていることがあります
- 法務局に地積測量図があるか 過去に分筆などをしていれば、備え付けられていることがあります
- 隣との間に、塀や生垣があるか どちらの持ち物か分かっているか
この四つを見るだけで、どれくらいの作業になりそうかの見当がつきます。
全部やらないといけないわけではありません
境界の確定には、いくつかの段階があります。
- 現況を測るだけ
- 隣の方と立ち会って、境界を確認する
- 官民の境(道路との境)まで含めて確定させる
- 確定したうえで、登記まで行う
どこまでやるかは、買う相手によって変わります。
そのまま買う会社もあれば、確定していないと動けない会社もあります。
ですから、誰が買えるかを先に整理してから、どこまでやるかを決めます。
何も分からないうちに、もっとも重い作業から始める必要はありません。

隣の土地の方との関係
ここは、気を遣われる方が多いところです。
立ち会いのお願いは、売ることを前提にしない形でもできます。
「土地のことを整理したいので」という形です。
また、当社が間に入って、ご説明にうかがうこともできます。
売主さまご自身で隣に頭を下げに行くことが、負担になる場合があるからです。
越境していることが分かったら
立ち会いをすると、こちらの塀が隣に出ている、あるいは隣の屋根がこちらに出ている、といったことが分かることがあります。
これは珍しいことではありません。
その場で壊す必要はありません。
次に建て替えるときに直す、という約束を書面にする形が取られることがあります。
大事なのは、売ったあとに買主と隣の方のあいだで問題にならないようにしておくことです。
相続した土地では、もう一つあります
名義が祖父母のままになっていることがあります。
その場合、境界の話の前に相続登記が要ります。
相続登記は令和6年(2024年)4月1日から義務になりました。
- 不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の申請が必要
- 施行日より前に相続したものも対象。その場合の期限は令和9年3月31日まで
- 正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になります
当社は司法書士と連携して進めます。
まとめ
- 境界が確定していなくても、ご相談いただけます
- 時間がかかるのは測る作業ではなく、相手のある立ち会い
- まず、杭・測量図・地積測量図・塀の四つを確かめる
- どこまでやるかは、誰が買えるかによって変わる
- 売ると決めてから始めると、そこで止まる
売ると決めていない段階でのご相談が、ほとんどです。
いまの状態を確かめておくだけでも、あとの予定が立てやすくなります。

