解体の見積もりを何社か取ると、金額に開きが出ます。安いところに頼みたくなるのは当然です。ただ、その安さに理由があるかどうかは、確かめたほうがいいと思います。
安い見積もりの、三つの型

- 見積もりだけ安い ―― 基礎を掘って中からがれきが出た、地中に古い浄化槽があった。そこで追加を求められます
- 手を抜いている ―― 養生をかけずに済ませれば、そのぶん見積もりは下がります
- そもそも処分していない ―― これがもっとも重いものです
処分していない、とはどういうことか
解体で出たものは、処分場に持ち込んで処分します。持ち込むと費用がかかり、その代わりにマニフェスト(産業廃棄物管理票)をもらいます。どこへ運んで、どう処分したかの証しです。
持ち込まなければ、その費用がまるまる残ります。だから、見積もりを安くできてしまいます。
貸していた土地に、解体クズの山
解体の会社から聞いた、実際にあった話です。
ある地主さんが呼ばれて行くと、貸していた土地に解体クズが山になっていました。土地を借りていた業者が、解体で出たものを運び込んで積み上げ、そのまま連絡が取れなくなっていたそうです。
呼ばれた解体の会社は、その量を見て驚いたといいます。片付けるのは、土地の持ち主です。積んだ相手は、もういません。
確かめる五つ
- 許可があるか ―― 解体工事業の登録、または建設業の許可
- マニフェストを出せるか ―― 写しをもらえるか聞いてください
- 地元で続けているか ―― この土地で仕事を続ける相手は、逃げられません
- 追加の条件が、着工前に書面にあるか ―― どこまでが見積の中か。出てきたらどうするか
- 責任者と最後まで話が通じるか ―― 担当が変わらない、連絡が途切れない
安いこと自体は、悪いことではありません。安い理由が説明できるかどうかです。
まとめ
- 安い見積もりには型がある。追加でふっかける、手を抜く、処分していない
- 処分場に持ち込むとマニフェストが出る。持ち込まなければその費用が残る
- 積まれたものを片付けるのは、土地の持ち主
- 許可、マニフェスト、地元、書面、責任者。この五つを確かめる
- 安さ自体は悪くない。理由が説明できるかどうか

